(3)しかしそうはいかない現実

間違いだらけのテレワーク

前回はテレワークを取り入れることによって様々なメリットがあるというお話ししました。
今回は、そんなメリットの多いテレワークですが、現実に導入が進んでいない原因についてお話しします。

前回記事「(2)テレワークのメリット
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しかしそうはいかない現実

このようにリスク管理の面でも、人材の採用育成にかかるコスト面でもメリットの多いテレワーク。

にもかかわらず導入が進んでいないのはなぜでしょう?

その原因は大きく分けて3つあると考えます。

  1. 顔を合わせれば数秒で済む用事に多大な時間がかかる

    テレワーク導入にあたって多くの会社がビジネスチャットを導入されるかと思います。
    ChatWorkとかMicrosoft teamのような名前は聞いたことがないでしょうか?
    それらのツールを使えばパソコン上で打ち合わせやデータのやり取りができて確かに便利ですよね。

    チャットで打ち合わせやデータのやり取りができれば便利ですよね

    しかし同じオフィスにいれば画面を指差して一言指摘すれば済むような事ってありません?
    ちょっとしたアドバイスや話が行き違う前のなんとも言葉にしづらい瞬間です。

    しかしテレワーク先の相手に伝えるには一手間かかります。
    数分かけてメッセージ書いたり、場合によっては相互理解のために何度もやりとりが必要になってきます。

    文字では中々伝わらないことも…

    このように顔を見てないというだけで能率が落ちる場面は確かにあります。

    また、押印の必要な章類は誰がハンコを押すのか?
    郵便物各自が発送するのか?
    持ち出せないデータはどうやってみたらいいのか?

    等々ルール化しないといけない課題が数限りなく管理者に襲いかかります。

    「それなら一ヶ所に集まって働いた方が便利なんじゃないの?」
    という問題に結局当たってしまうのは避けられないのでしょうか?

  2. サボってても把握できない

    経営者として悩ましいのは社員の管理です。

    せっかくのテレワーク。
    働きながら子供さんと過ごせるなんてこれまでの価値観では考えられなかったことです。

    と、同時に勤務時間中に子供のオムツ変えてる場合か?という声も聞こえてきそうです。

    給与が発生してるんですから勤務時間外は当然ノーワーク・ノーペイ
    働かない者に給与は発生しません。

    しかし各自の働き具合をずっと監視するべきでしょうか?

    なんだかそれも不毛な作業な気がします。
    離れているからこそ把握できない社員との感覚的なズレ。

    やはり解決することは難しいのでしょうか?

  3. お客さんへのサービスが低下する

    社員同士の業務は何とか譲り合ったり我慢して運用できるとしても、問題はお客様です。

    クライアントからの問い合わせ。

    大きなビジネスチャンスになりうるお客様からのコンタクトですが…

    例えば電話が鳴ったとして、すぐに担当者に取り次げなければビジネスチャンスを失いかねません。

    また在宅勤務を進めるにあたっては、生活音の問題も生じます。

    お怒りのお客様からお電話を頂戴しているシリアスな場面で、自宅の赤ちゃんが「パパうんち〜」なんて大声で追いかけてきたなんて笑えない話も少なくありません。

    現実に人と人が結びつくサービステレワークは不可能なのでしょうか?

    不可能?可能?

    このようにテレワークには様々な乗り越える壁が存在します。
    そして多くの企業さんでは問題が解決されないままテレワークを続けています。

    そりゃあやり方を変えて次の時代の働き方を実現していくのは簡単なことではありません
    事実、僕もその努力を続けています。
    むしろ失敗の連続です。

次の章ではそんな失敗の過程について共有させていただければと思います。

次回記事は「(4)25年かけてもうまくいかなかった経緯」です。

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